gooラボの5W1H検索は意外な盲点


インターネットにおける「検索」の形というのは基本的に何年も変わってないように思う。文字を入力して、その結果がある一定量出て、ページが遷移していって。少なくとも私がネットを使うようになってから、そんなに大きな変化はなかった。ただ、変わる兆しがちょびっと見える。その手のテクノロジー的見解等、小難しいことはよく分からないけど。

理由の1つに、昔は「検索」するものがテキストデータだったのに、画像や動画がどんどん出回るようになってきて、検索するのが単なるテキストデータだけではなくなったこと。あの動画探したい、この写真に似た写真がほしい。そんなニーズが増えている。そのため、画像検索・動画検索の会社、技術がどんどん増えている。

現に、先日、2008年1月5日のtechcrunchには、2007年の7月に、コンピュータが画像や動画内の文字を読んで認識できる手法に対する特許をグーグルが出願していたことが掲載されている。これにより、Youtube内での検索、さらには画像・動画検索全体においてもgoogleは大きく影響する。

また、Yahoo、Microsoftもこの分野においては、blinkxと提携し、攻めている。blinkxは独自の音声認識やテキスト化技術だけでなく、文脈予測などの技術も組み合わせて、動画・音声ファイルの内容から検索を可能とするシステムを有している。このBlinkxの技術は、日本のタグ付け等から検索システムを構築している日本の動画検索サービス会社とは一線を画している。

とは言え、タグを能動的にユーザーにつけさせるニコニコ動画は面白い。また、少し違うが、PTPスパイダーにあるように、全ての番組の内容をタグ付けし、番組内で発した言葉を検索できるような検索というのにも興味はある。限定された一定量のデータだとあの方法は有効だ。

他にぱっと思いつく面白い検索システムとしては九州大学の廣川教授のLaflaがある。テキストマイニングの技術、視覚化技術、Webクローラー技術を用いたもので、私は特に視覚化という点に興味がわいた。現在、矢野経済研究所のサーチで使えるのでここから試してみたほしい。

さて、もっとシンプルなもので、好きなのはgooラボ5W1Hサーチだ。これは、入力部分のインターフェイスを変えたもの。現在の検索は基本的に「What is ○○?」の形での回答しか出せない。しかし、実際に知りたいのは「When」であるときもあるし、「Why」であるときもある。それを直感的にボタンを置くことで解決するというものである。と言っても説明が難しいので、実際にやってみてほしい。

初めて見たときは、なるほど!と思った。確かに、無意識に「WHAT」への答えを得る術として検索を使用している。他の場合は言葉を複数つなげ、なるべく求める解に対して近いものが出るように組み合わせているのである。

という風に、いくらgoogleがすごくても、百度の動画検索が(いろんな意味で)すごくても、まだまだ検索技術は完成していない。年末に友達の家で、あの動画見たいよね、と言いつつ30分検索しても探し出せなかったし。なので、もっともっと便利になったらいいな、と思いつつ、「辞書」に関しては完全に紙派の私です。紙じゃないと覚えられん。