ちょっといいこと、みんなしたい

ソーシャルショッピングサービスにとても興味があります。友達などがいいと言ったモノがうまく知れて、買える仕組みですね。mixiのレビュー?確かにあります。でも、mixiはあくまで日記サービスと化していて、なかなかレビューまで見ません。結構みんな書いていますよ。でも、mixiのサービスの軸が元来そこでない以上、使いにくいんですよね。mixiで本のレビュー見るなら、amazonで見ちゃう。そのまま買えちゃうし。

実際問題、友達や家族の意見だけじゃなくてもいいんです。友達や家族の意見がいいのは、彼らが何を好んでいるかが分かっているから。そこに対する信頼があるから。言ってみれば、ただ、それだけです。なので、仮に自分と好みが近い、センスが近い人の意見が聞けるならが、それでもいいんです。「マス」の必要がないだけ。そう思って、昨日ふと自分が求むECのイメージ画像をちゃちゃっとpptで作ってみました。


これはお酒という商品軸で切りました。イメージはamazonmixiです。ただ、繋がりとしては、mixiよりももっと緩く、自分が好きなお酒を登録すると、そこから好きそうなお酒がプッシュされ、さらに好みが合いそうな人もプッシュされる。この人、好み合いそうと思えば、twitter的に勝手にフォローできる。そういう緩さです。もちろん、友達も追える。軸はあくまでECサイト。単なるレビューサイトではなく、ちゃんと購入に至る仕掛けをいっぱいおきたいですね。

と書いたところで、ECではないんですが、最近もう1つ、強く興味があることを思い出しました。エシカルファッションCRM(Cause Related Marketing)に代表されるような「いいことしよう系」です。私はいわゆるソーシャルベンチャーソーシャルアントレプレナーとかの類があまり好きじゃありませんが、消費者のいつもの行動がちょっといいことに変わるって気分がいいと思うんです。

例えば、トムズ・シューズ。これは、ここでアルゼンチンのエスパドリーユ風の靴を1足買うごとに、トムズが恵まれない子どもに1足の靴を寄付するということを行っています。結果、06年にはアルゼンチンで1万足を、07年には南アフリカに5万足がプレゼントされるという素晴らしい会社です。

靴はとても可愛く、値段も5000円前後で手頃。買える場所はアーバンアウトフィッターズなどのセレクトショップ。買う側は、可愛くて買うんです。でも、結果的にそれで助かってる人がいる。WFPのFEED BAGも同じですね。これを1つ買うごとに1人の子供の1年間の給食代となる。どっちも素敵じゃないですか。何より「おしゃれ」。この「おしゃれで倫理的」が今のトレンドですね。特にこの1年くらい欧米での流れがすごい。

実際、日本で女の子に大人気メリッサもそうじゃないですか。日本のメディアはあまりこういう情報積極的に扱おうとしませんが、これ、ブラジルのリサイクルマテリアルから作られたモノで、そのシーズンの在庫は次のシーズンに再利用され、廃棄物や水も99%リサイクル。とても徹底された会社であり、ブランドだったりするんですよ。

volvicの「1L for 10L」を見てると、いや、そもそも、その1Lを買うのをやめたら、ペットボトル代の石油コストで、もっと水をどうにかできるんじゃないか、とか思わなくもないし、そもそもそれを買わず、その140円をどこかに寄付したらもっと、もっと提供できるものはあるんだろうけど、でも、だからといって、何をしたらいいのか分からない私たちは結局、140円のミネラルウォーターと引き替えに「ちょっといいこと」をするのが最も効果的かつ効率的だったする。日頃の行動の延長線というのが大事です。

先進国の裕福な生活をしているからと言って、それをやめる訳にはいかないし、科学的にも人類はもっともっと進化するべきだと思う一方で、やっぱり「今」できるならしなければいけないこともあるし、目を向けなければいけないこともある。NPOは好きじゃないとか、ソーシャルアントレプレナーはうさんくさい、とかよく言ってますが、別に「社会に役に立つことがしたくない」わけじゃないんです。自分が何かを立ち上げるときは、必ず、そのビジネスが何であろうと、社会へ最適な方法で、還元したいと思いますし。

と、長くなってしまいましたが、日経ビジネスの今日のこの記事を見て、いろいろ考えたんですよ。いろいろ。→世界的な水不足の衝撃