大企業における新規事業

2ヶ月くらい前にmixiで書いた日記をこっちに転載。

とある大企業にて、「新規事業を考える」という機会を2ヶ月半ほど頂いた。そこで一番心に残ったことは、大企業の新規事業とは、「既存のリソースを生かさなければならない新規事業である。」ということ。これがものすごく盲点だった。なぜかというと、理由は2つ。

まず、結果的に新規事業を持って既存ビジネスの100がトータルして150になればいい、と考えていたから。既存ビジネスが50減ろうと、新規事業が100増えて、結果的にプラスになるのであればいいんだと思っていた。伸びる?伸びない?伸びる!いける?いけない?いける!よし、突撃じゃーーーーー!!新規事業GOGO!!みたいな。

それから、大企業が抱える莫大な人、もの、金、情報のリソースをプラスにしか考えていなかったから。ベンチャーしか体験したことない私は、いい悪いは別として、いつもお金をはじめとしたリソースのなさを目の当たりにしていたので、何でもリソースがあるという状態は一見とてもキラキラして見えた。

しかし、違った。

リソースは生かさないといけない。大事なのは、この「must」の部分。そして、曲者なのが、このリソースがいつもいつも競争優位になるわけではないのに、これを最大限生かす方法で勝ちに行かなければいけないという思考ベクトルであること。つまり、明らかに今後伸びていく白地の市場が見えてても、既存のしがらみやらなんやらで手を出せなかったりする。そう、リソースが仇となるのだ。実は、これに気づくのにえっらい時間がかかった。

人・もの・金・情報。リソースはたくさんあるとする。すると。できることがたくさん増える。できないことも実は増える。顧客接点が多いということは、それだけ顔を立てないといけない数も多いということ。だからこそ、ベンチャーが勝ち抜ける余地ができる。だからこそ、ベンチャーが抜き去るスピード感をもてる。なるほどなるほどーと思いながら、これは知ってよかったなあという腹落ち感あり。

とは言え、実は、一番学んだのは、人間、緊張感あれば、1日30分睡眠で、1週間くらいは生きていけること。お腹もすかなければ、30分睡眠でも十分満足っていうのは、追い込まれたときのある種の快感。